はじめまして

はじめまして。Hearthside Lab の丸山と申します。これが最初の記事です。

屋号を作ったきっかけは、事務的なものでした。学会への投稿準備をしていて、所属欄で手が止まったのです。この春に大学院を卒業したため、そこに書ける名前がありませんでした。独立研究者、とでも書こうか。そう思っていたら、指導教員から「屋号があったらぜひ」と言われて、良い機会だし、といった経緯がありました。

ただ、いざ名前を考え始めると、所属欄を埋めるだけの作業では済まなくなりました。

普段の活動

私の活動は幅が広めです。データ利活用に関しては、企業のデータ基盤の設計・構築やデータ分析の受託をしています。情報の誤りや偏り、業務の非効率で、人が組織のなかで疲弊しない土台を作る仕事です。AI やデータ分析をテーマにした法人研修にも時々携わっていて、こちらでは、参加者が安心して問いを投げかけ、互いに繋がれる学びの場を作ることを心がけています。

研究は、卒業後も指導教員と共同で続けています。キーワードは組織非人間化や自己価値の随伴性。ひとがひとでいられなくなる構造と、それを取り戻す経路の探究です。

あとは大学院で学び深めた問題意識をベースに iOS アプリもいくつか作っています。日常に小さな善意の循環を作りたいという気持ちを込めて作った「本のおくすり」、日々のやさしさを記録して心の安全基地を育てる「ひだまり」、手紙を書くことを通じて気持ちに居場所を作る「拝啓」。それから、匿名チャット相談のボランティア相談員も卒業後から始めました。

屋号のこと

名前を考えるにあたって、基準はひとつでした。学術活動のためだけの名前にはしない。せっかく持つのなら、この性格の違う活動領域に横串をさせるような名前にしたい。これまでの人生の中で自分の中に熟成してきた価値観や問題意識や学びを、統合したひとつの形にしたいという気持ちが、以前からあったためです。

とはいえ、これらの活動に共通するものを一言で言うのは、いまも難しいと感じています。データ基盤・分析と、研修と、研究と、アプリと、相談対応。並べてみると、ずいぶん散らかって見えます。

Hearthside は、暖炉のそば、炉端のことです。この語に行き当たったとき、やさしくあたたかい印象を受けて、なんだか作っていきたい世の中の方向性にも近い感覚がしてしっくりきました。似た方角を向いたばらばらの活動を、無理にひとつの理屈でまとめるのではなく、同じ火のまわりにゆるく置いておける。そういう名前だと感じています。

Lab は、実験の場という意味で添えました。どの活動も、正解の見えない問いに小さな試行を重ねている点では変わりません。定型の解を当てはめるより、確かめながら進みたい。その姿勢を、名前の側に残しました。

これから

2026年の5月にドメインを取り、小さなホームページを公開しました。これまでは、社会の中で自分がふらついている感覚がありましたが、名前がひとつできただけで、自分にまとめりができて、社会にどう向き合っていくのか、前より自信を持てるようになりました。

ここでの活動を通じて、ひとがひとでいられる場所を作っていくことに、小さく関わり続けられたらと思っています。名前に込めたものが実体を持つかどうかは、これからの仕事が決めるのだと思います。どうぞよろしくお願いします。